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狙われた証言者|パメラに起きた殺人事件の陰謀の真実・真相は?【アメリカ・ミズーリ州/世界法廷ミステリー】

1月26日放送の日曜THEリアルは
『世界法廷ミステリー13 暴かれた完全犯罪』

今回は、番組で取り上げられた
狙われた証言者』の
事件について調べてみました。

2016年8月、アメリカの
ミズーリ州に住む女性
パメラの周りで起きた事件。

証拠品には、ある5年前の殺人事件を
解決へと導いたパメラに対して、
5年前の事件の被害者と同じ状況
で害するよう指示されたメモが
見つかったといいます。

パメラは何故狙われたのでしょうか。

【もう一つの暴かれた完全犯罪はこちら】

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2016年に起きた事件の概要


亡くなったルイ(出典:https://www.thesun.co.uk/)

事件が起きたのは2016年8月、
アメリカのミズーリ州に住む女性
パメラ・ハップ(当時57歳)から
警察に通報がありました。

電話越しに聞こえてきたのは
パメラの悲鳴と5発の銃声。

駆けつけた警察が現場で目にしたのは
パメラの自宅で倒れる
33歳の男性の遺体でした。

男性の名前はルイ・グンペンバーガー
(ガンペンバーガー)。

パメラの供述によると
ナイフを持ったグンペンバーガーが
車に乗っていたパメラに向かって

「ラスのお金」を回収しに
銀行に連れていくよう
要求してきたという。
(※ラスは5年前の事件の被害者)

その後、パメラはグンペンベルガーの
手からナイフを叩き落とし、
自宅に駆け込みました。

そして家に侵入してきたところを
ナイトスタンドに置いてあった
銃で発砲したといいます。

グンペンベルガーの
ズボンのポケットからは
10000ドルの報酬と引き換えに
「彼女を殺せ…首にナイフが
刺さったままにしろ」という
犯行指示のメモと
現金900ドルが発見されました。


出典:https://www.fujitv.co.jp/

実は、パメラは5年前に起きた
殺人事件を解決へと導いた
キーパーソンで、

メモに書かれていたのは、
彼女が証言をした5年前の事件の
被害者と同じ状況だったのです。

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5年前(2011年)に起きた殺人事件の概要

では5年前の事件は
どのような事件だったのでしょうか。


夫・ラスと妻・ベッツィ(出典:http://www.lifedaily.com/)

2011年12月、アメリカの
ミズーリ州で42歳の女性
ベッツィ・ファリアの遺体が
発見されました。

通報したのは夫である
ラス・ファリアで、警察には
友人宅から自宅に帰ったら
妻が自殺しているのを見つけた
と伝えました。

通報から約10分後に刑事が到着。

ベッツィは55回(箇所)
以上も刺されており、
腕はほぼ完全に切断され
首にはナイフが刺さったままでした。

また、少なくとも死後1時間以上は
経過しているとみなされました。

その後、捜査を続けると
家のクローゼットから
血まみれのスリッパが発見され、

これにより夫の、妻が自殺した
という主張は誤りで、
殺人事件であると判断されました。


出典:https://www.stlmag.com/

事件の翌日に夫のラスは逮捕されます。

ヒステリックになったりと
ラスの不安定な感情に
警察は「疑わしい」と
思ったことが要因でした。

またベッツィの友人であったパメラは
警察のインタビューに対して、

ラスの気性は暴力的で、大酒飲み。
ベッツィはラスの元を去ることを
考えていたと供述。

またパメラの要請で、
ベッツィのパソコンを調べると
夫に殺されるのではないか、
という懸念の文書が見つかったのです。

ラスは、ベッツィの葬儀の翌日、
2012年1月4日に殺人罪で
起訴されました。

裁判では、ラスの弁護側が
ラスが訪れていた4人の
友人による証言や
ラスの体や衣服に
血の痕跡がなかったことを主張。

一方で検察側は、友人が
偽りのアリバイを提供しており、
殺人を実行するために
彼と共謀したと主張。

結果、ラスは2013年11月に
有罪判決を受けました。

しかし、事件から4年後
有罪判決は覆され
無実判決へとなりました。

それは新たに見つかった
情報によるものでした。

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新聞社の暴露で明かされた事件の真実

新聞社の暴露で明かされた真実

ベッツィは乳がんを患い、
末期がんで、事件当日は
がんセンターで化学療法を
受けていました。

そしてベッツィの母親の家を
訪問した後、パメラが
自宅に送り届けていました。

この、ベッツィが殺害される前、
生涯を最後に確認した人物が
パメラだったということは
その後の調査で、
明らかになっていましたが、

2014年2月、とある新聞社が
パメラの不審な点を暴露しました。

それはベッツィが死亡する4日前に
150000ドルの生命保険の受取人を
夫からパメラに指定を
変更していたというもの。

また、その事実を、
ベッツィの友人や家族が誰も
知らなかったといいます。

またラスの裁判の検察官と、
ベッツィ殺人事件の主任刑事の一人が
近しい関係だったということも
暴露されました。

ラスの有罪がアリバイによって無罪に

2015年、ラスの再審が行われ
2015年11月7日
ラスの有罪判決は覆され、
無罪となりました。

4人の友人の証言

警察が到着した時の服装と、119番通報の24分前にガソリンスタンドの防犯カメラに映っていた服装が同じで血が付いていなかったこと

ファーストフードの領収書による居場所確認

これらのアリバイが
認められた形です。

しかしこれは警察のずさんな捜査が
招いた結果ですね。
冤罪・誤認逮捕ですよ…。

ちなみに有罪判決をされた
最初の裁判の時、ラスの弁護人は

生命保険の事実と
パメラが自宅に送り届けた時間から
30分近く家の近くにいた携帯の記録
を掴んでいましたが

たまたま裁判官に
証拠を提示することを
却下されていました。

しかし、再審の時には
パメラが加害者だと
裏付けるような証拠を
持ち込むことが許可されています。

パメラは警察から疑いの目が向けられる

保険金の事実や、再審中に
持ち込まれた証拠などで
徐々に疑いの目が
向けられるようになったパメラ。

またパメラは、

自宅に送り届けた際、
ファリアの家に入った・入らなかった

保険金は娘が歳をとってから
お金を与えるよう頼まれた・
自分のためにお金を預けたいと言った

など、矛盾した声明を
出していたこともあり
疑いの目はさらに向けられました。

2015年6月に行われた
警察の聴取でパメラは
ベッツィと性的関係にあったと
主張しています。

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2016年に起きた殺人事件の真相は?


さて、ここで2016年に起きた
グンペンバーガー殺人事件に戻ります。

結末から言うと事件から7日後の
2016年8月23日にパメラは
第一級殺人の罪で
逮捕・起訴されました。

捜査を進めていくうちに
パメラの話が穴だらけだと
警察がすぐに気が付いたのです。

捜査を進めると、
目撃者の証言などによって、

パメラは自身を
テレビ番組『Dateline』の
プロデューサーと偽り
グンペンベルガーに
接触していたことがわかりました。

そして119番通報の再現に
参加するよう依頼し、
家に誘い込んで射殺したと。

また、パメラはグンペンベルガーと
会ったことがないと供述していたが
事件1時間前にグンペンベルガーの
近所にいて会っていたことが
携帯の記録から判明。

その他、ポケットに入っていた9枚の
100ドル紙幣と連番の紙幣が
パメラのドレッサーから見つかり

殺人に使用されたナイフは
パメラが購入していたことも
証拠となりました。

そもそも、グンペンベルガーは
2005年に自動車事故に遭っており
重度の精神的・身体的障害に
苦しんでいた男性なので

パメラが供述した行為を
実行できるのか?という疑問
はあったといいます。

グンペンバーガーを
殺害した理由は、
パメラに対する疑いの目を
ラスに移すためで、

その目的のためポケットに
メモを入れたと考えられています。

パメラに与えられた
ベッツィの保険金を、
ラスが取り返すために
人を雇いパメラを殺害しようと
したと見せつけるように。

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パメラの母親の死と事件の結末

実は、2011年の殺人事件、
2016年の殺人事件の他に
パメラの周りで、もう一つの
死に関することがありました。

パメラの母親の死

2013年10月、パメラの母親である
シャーリー・ノイマンが
自宅のバルコニーの下で
遺体になって発見されたのです。

パメラは母親が生きているのを見た
最後の人物で、パメラと兄弟は
生命保険のお金を受け取っています。

ただ、母親は認知症と関節炎などで
不安定な状態でもあるとされ
偶然の事故で転落死とされました。

しかし2016年の事件の後、
パメラにかかわる3人の死が
偶然ではなく、お金を動機にした
殺人ではないかと再調査されました。

そして2017年11月、
ノイマンの死因が「偶然」から
「未定」に変更されています。

事件やパメラの結末は?

逮捕された後のパメラは
トイレに寄りたいと頼み、
そこでボールペンを使用して
首と手首を刺して
自殺しようとしたようです。

裁判では、検察官が
証拠が十分にあることから
死刑に値すると述べたが、

パメラは有罪答弁をし
死刑を免れる代わりに
終身刑を受け入れました。

『Alford plea(アルフォード・プリー)』
あくまで無罪を主張しつつ、
有罪であると認める司法取引の一種

そして2019年8月、パメラには
仮釈放なしの終身刑が
言い渡されました。

しかし母親の死に関しても
ベッツィの死に関しても
罪には問われておらず

ベッツィ・ファリア殺人事件
は捜査を再開すると発表されています。

まとめ

今回は、世界法廷ミステリーで
取り上げられた『狙われた証言者』
について紹介しました。

パメラの周りで起きた3つの死。

パメラは真実を語ってはいませんが
状況証拠的に、友人や親、
全く無関係の人物を殺害したのは
間違いないでしょう。

お金を求めるあまり、といいますか
人間の欲望は恐ろしいですね。

【もう一つの暴かれた完全犯罪はこちら】

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