今回は、ウロコを持つ珍獣
センザンコウに注目。
その独特な歩き方は、
まるで恐竜のようにも見えますが
センザンコウは鱗を持つ
唯一の哺乳類。
1月27日放送の『世界まる見え』で
取り上げられましたが、そこで
この動物を初めて目にしました。
今回はセンザンコウの
生態(分布・鱗の硬さ)や値段と
日本の動物園にいるのかなど
紹介していきます。
目次
センザンコウとは?分布(生息地)は?
日本では「センザンコウ」
英語では「パンゴリン」と呼ばれる
この動物は鱗甲目センザンコウ科に
分類される哺乳類。
鱗を持つ唯一の哺乳類で
とても珍しい珍獣なんですな。
詳細な出現時期は
わかっていませんが
始新世から更新世まで化石が
発見されており、
古くから地球上に存在
していたことはわかっています。
約7千万年前と推定されていますね。
進化の過程で絶滅してしまった
種類もいるとのことです。
現在、センザンコウの種類は
8種類が確認されていて、
中国、マレーシア、インド、
フィリピン、台湾に4種類で
アフリカ大陸に4種類と
アジアやアフリカに
生息しています。
結構可愛らしい見た目を
していますよね。
ウロコをまとっていて
アルマジロにも似ていますが
その生態はどうなっているのか。
センザンコウの生態(形態・鱗の硬さ・餌)は?
センザンコウの形態は?ウロコが硬い!
体長は最も大きい
オオセンザンコウで75㎝
体重は20㎏以上になり、
最小のオナガセンザンコウで
体長30~35㎝、体重2㎏程度。
腹部と四肢の内側を除いて
全身がウロコに覆われていて、
ウロコは定期的に生え変わります。
ウロコの主成分はケラチン質で
300枚ほど、びっしりと生え
その重さは体重の約20%にも及びます。
【ケラチン質】
サイの角や人間の爪と同じ成分
身の危険を感じると、
アルマジロと同様に、体を丸め
柔らかい部分を守ります。
この行動はアルマジロと似ていますが
アルマジロは鱗(甲羅)は装甲、
いわゆる防御のみの機能しかなく、
一方でセンザンコウの鱗は
先端が刃物のように鋭くなっていて、
防御だけでなく攻撃にも使えます。
体の割に、長い尻尾を振り回して
攻撃に利用することもあります。
また素敵な動物を知ってしまった……センザンコウ……ライオンにめっちゃかじられてるけど鱗すごい硬いから大丈夫らしい……うそん……でも丸くなる以外の防御を知らないからめっちゃ密猟されちゃうらしい……だめ…… pic.twitter.com/Qf5GLFFP6S
— ぺっぺる (@ssno922) 2020年1月24日
こうしてみると、ライオンの
遊び道具のボールにも見えますね。
天敵は、ライオン、トラ、ヒョウなど。
しかし、硬いうろこに包まれた
ボール状のセンザンコウを
噛み砕くことはできないそうです。
センザンコウの餌は?
センザンコウの主食となる餌は
アリやシロアリなどの昆虫がメイン。
手には強靭な爪があるので、
これでアリ塚を壊し、
長いベロで舐めとります。
アリクイと口の構造も似ていますが
歯や咀嚼するための筋肉がないため
噛まずに飲み込んでいるそうですよ。
アリを食べるという食性や形態が
アリクイと似ているため、
古くはアリクイの仲間と
分類されていましたが、
体の構造が異なるため現在は独立。
その後、食肉目(ネコ科・イヌ科)に
最も近い遺伝子を持つと知られ、
近年の新しい系統モデルでも、
食肉目、奇蹄目(ウマ科・サイ科)などの
近縁グループとされています。
見た目とかは全く違うけど
遺伝子的には似ているんですな。
センザンコウが絶滅危惧種で理由はウロコの密輸!値段は?
センザンコウが絶滅危惧種!理由はウロコの密輸
センザンコウは
絶滅の危機にある動物です。
年々その個体数は減少しており
個体数が激減した最大の要因は
うろこの需要。
センザンコウは
世界で最も密輸のターゲットに
されている動物と言われているのです。
というのもセンザンコウのウロコは
古くから中国で漢方薬の原料として
使用されており、
またその肉は中国やベトナムなどの
国において高い身分を示す
珍味として食べられています。
ただ、サイの角と同じように
センザンコウの鱗に医療成分が
あるということは証明されていません。
それでも中国の伝統医学所では
体の不調に効果があると
されているのです。
また、身の危険を感じたら
丸くなってしまうため、
密猟者からしたら簡単に
捕獲できるという点でも
狙われやすいのかもしれませんね。
効果が期待されていないのに
捕獲されていくのは可哀想すぎる。。。
センザンコウの値段は?
漢方薬目当てで、
中国の闇市なので取引される
センザンコウの値段ですが、
ウロコの取引価格は
1匹あたり約2700ドル
過去にはウロコ4トン
およそ1億3000万円相当が
押収されたという記事があるので
1キロあたり32500円
くらいの値段で取引されている
ことになりますね。
センザンコウは日本の動物園にいる?ペットとして飼える?
センザンコウはペットとして日本で飼える?
センザンコウの可愛らしい
見た目からペットにしたいと
考える人もいるかもしれませんが
ペットにすることはできません。
センザンコウ全8種類が
絶滅危惧種で、
国際取商引は禁止されています。
ですのでペットショップには
センザンコウはいませんし、
いたとしても購入しない方が
良いでしょうね。
センザンコウがいる日本の動物園は?
センザンコウを生で見たい
という方は動物園に行きましょう。
日本で飼育されているのは
東京の上野動物園と
名古屋の東山動物園の
2か所の動物園になります。
こちらのミミセンザンコウも、ヨーグルトが入った特別食を食べています。
歯がないセンザンコウは長い舌を使って、アリなどを食べる動物です。動物園では冷凍アリ、食虫目ペレット(人工飼料)、卵黄、土など10種類の材料をミックスしたえさを与えています。 pic.twitter.com/6pahJIU9Bw— 上野動物園[公式] (@UenoZooGardens) 2017年5月15日
どちらの動物園も、種類は
ミミセンザンコウのようです。
まとめ
今回は、ウロコを持つ珍獣
センザンコウ紹介しました。
天敵の牙をもろともしない
その硬さには驚きですよね。
ただストレスには弱いため
人間の手で飼育というのは
難しいみたいです。
可愛らしく、
とても珍しい動物なので、
どうか密輸が減って、
絶滅しないことを祈りましょう。