今や、日本人の二人に一人は癌にかかり
三人に一人は癌で亡くなっている
日本の国民病と言っても
過言ではない病気「がん」。
そんな癌を予防するための新たな技術が
2020年1月から実用化されます。
1月7日放送の『ガイヤの夜明け』でも
取り上げられますが、その検査は
線虫という生物を使った検査。
今回は、線虫癌検査について注目。
どこの病院・施設で検査できるのか
メリットやデメリットなど
チェックしていきましょう。
目次
尿1滴で早期発見!「N-NOSE」線虫がん検査の仕組みは?
尿1滴で簡単にがんの検査が出来る
時代になりました。
その検査の名前は「N-NOSE」。
「N-NOSE」というのは、
線虫という虫を利用した世界初の
生物診断システムで、
がん患者なのか、がん患者でないのか
見分けることが出来ます。
この線虫が中々に凄い生物で
地球上に1億種類以上は存在すると
言われているのですが、
そのうちの数種類の線虫は
体長1ミリと小さい身体にも拘わらず
犬より優れた嗅覚を持っているのです。
体臭が病気発見のきっかけになる
なんて言われるように、
がん細胞の物質にも特有の臭いがあり
ある線虫は尿に含まれる
その臭いを好むんだそう。
逆にがん患者ではない人の尿からは
嫌がって遠ざかっていきます。
また従来のがん検診では、
ステージ3~4など、ある程度
進行した癌にしか有効ではなく
ステージ0~1などの初期では
発見できる確率は低い状況です。
しかし線虫の習性を利用した検査は
ステージ0~1の初期がんにも有効で
その検知率は2019年9月の段階で
86.8%と高精度になっています。
線虫がん検査の費用・値段はいくら?
線虫を使ったがん検査、
その仕組みを見ると
虫嫌いの人も虫を好きになってしまう
くらい画期的な検査ですな。
さて、気になるのは
「N-NOSE」の検査費用。
とてつもない値段だったら、
簡単な検査であれど尻込みしてしまう
人も多いかと思いますが、
なんと参考価格は9,800円(税抜き)
従来のガン検査に比べると
かなり費用は抑えられていますね。
というのも、これもまた線虫のおかげ
なのですが線虫は飼育コストが
ほとんどかからないので、
原価が安い分、検査料も安い
ということになっています。
しかも「N-NOSE」では
1度の検査で全身のガンを調べることが
出来るので手間もほとんどかからないです。
線虫が嗅ぎ分けられる癌の種類は
15種類で以下の通り
- 胃がん
- 大腸がん
- 肺がん
- 乳がん
- 子宮がん
- 膵臓がん
- 肝臓がん
- 前立腺がん
- 食道がん
- 卵巣がん
- 胆管がん
- 胆のうがん
- 膀胱がん
- 腎臓がん
- 口腔・咽頭がん
尿1滴で、これらの癌が
86.8%の確率で発見でき、
費用も約1万円。
何度も言いますが画期的です。
「N-NOSE」ができる病院や施設の場所はどこ?
現在のガン検査は、
マンモグラフィであったり
CTスキャンであったりですが
痛みや手間、放射能などを考慮して
検査をよくしているひとは
そんなに多くないと思います。
しかし尿1滴となれば話は変わってきますよね。
そんな線虫がん検査「N-NOSE」を
利用できる病院や施設はどこかですが
現在はまだ発表されていません。
(2020年1月7日現在)
2020年1月には実用化ということですから
間もなく発表されると思いますが
詳しくは、「N-NOSE」の
ホームページからご覧ください。
ただ、全員が全員すぐに検査できる
というものでも無いと思います。
解析センターする施設しかり
線虫の動きを見て判断する人や機械には、
限りがありますからね。
実用段階の時点では、
検査の自動化が出来る機会が
何台か出来上がっており、
2020年に限ると、およそ25万人が
検査を受けられるのではないか
という情報がありました。
勿論、今後も解析センターの場所、
機械の台数を増やしていく
ということなので年々
検査できる人は増えていくでしょう。
「N-NOSE」のデメリットやメリットまとめ
線虫がん検査「N-NOSE」の
メリットとデメリットをまとめてみます。
【メリット】
- 検査が簡単(尿1滴で全身のがん検査ができる)
- 早期発見できる(ステージ0~1の癌にも線虫が反応)
- 精度が高い(約90%で線虫が見分ける)
- 手間も痛みもない(身体的観点でみると苦痛が無く定期検診もしやすい)
- 従来に比べて、安い(一回の検査で約1万円)
【デメリット】
- 検査できる癌の種類が15種類
全部の癌は網羅していない(それでも十分ではあるが) - ”現段階”では対応が追い付かない
(徐々に改善されていく)
まぁほとんどメリットですね。
なにより簡単に検査ができる
というのが良いです。
がん検診の受診率の低さが
がん患者を増やす要因でもあるので
簡単な検診であれば
今後は受診する人が増え
がん予防となっていくでしょう。
血1滴でも病気を早期発見、予防できる!
血液で病気を発見できるというのは
お馴染みではなりますが
血1滴でも癌を早期発見できる
検査キットの実用化も目指されています。
血液中に分泌されている
「マイクロRNA」という物質に
着目したもので
- 乳がん
- 膵臓がん
- 卵巣がん
- 前立腺がん
- 食道がん
- 胃がん
- 大腸がん
- 肝臓がん
- 胆道がん
- 膀胱がん
- 肺がん
- 脳腫瘍
- 肉腫
など13種類の癌を網羅的に
検出することができ、
また2時間以内に99%の精度で
初期のステージ0から判定できるといいます。
こういった医療技術の進歩は
素晴らしいですね!
これによってまた高齢化が進む…。
さておき私の身内も
癌を患ったことがあるので
こういった検査の実用化は
とても嬉しく思います。
病気は罹ってから治すではなく
罹る前に予防するのが重要ですからね~。